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カナダでルーテル世界連盟総会、新議長にマーク・ハンソン氏

【CJC=東京】ルーテル世界連盟の総会が7月21日から31日まで、カナダのウィニペグで開催された。
 カトリック教会のボニファチオ大聖堂で行われた開会礼拝には、カトリック、英国国教会(聖公会)、改革派教会の指導者も含め約1200人が列席した。
 大聖堂は、今回総会のホスト役を務めたカナダ福音ルーテル教会によって、これまでも大規模集会の際には使われている。
 総会には70国以上から来賓を含め800人が参加した。ただ21日の開会には、発展途上国の代表50人以上が参加出来なかった。カナダ政府がビザ発給を拒否したため。
 総会での討議は、発展途上国の負債問題が先進国の支配の道具になっていること、性、人種、国籍や精神的肉体的状況によって疎外される「組織的な障壁」となっていることなど広範な問題を取り上げた。
 総会は26日、クリスチャン・クラウゼ議長の任期満了に伴い、後任の第11代議長に米福音ルーテル教会総裁監督のマーク・S・ハンソン氏を選出した。
 ハンソン氏は記者団に、ローマ・カトリック教会とルーテル教会ミズーリ・シノッドとの対話に努めたいと語った。
 カトリックとの関係には非常に期待しており、宗教改革500周年の2017年に、何らかの形で共同事業を行ないたい、と言う。双方は1999年に、いわゆる義認問題に関する共同宣言に調印したが、ハンソン氏は「その成果を味わい始めた所だ」と語った。「ここまで来たことは注目に値する」として、双方は今、教会の本質と宣教の本質について「困難な対話」に乗り出している、と言う。
 ハンソン氏はまた2004年に、『国際ルーテル協議会』と2回目の協議を行いたいと語った。1993年に設立された同協議会には、ルーテル教会ミズーリ・シノッドが加盟している。
 ルーテル世界連盟は1947年に設立された。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/08/04