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各国聖公会指導者が同性愛者主教の登場に懸念示す

 【CJC=東京】世界の教会を協議会系のENI通信がまとめた所では、米聖公会総会で同性愛者のジーン・ロビンソン司祭の主教の選出が認められたことに、世界聖公会(英国国教会)共同体の分裂を招きかねないと懸念する声が、各国教会指導者から上がっている。
 「文化的な帝国主義」ではないか、と言うのは、アルゼンチン、ボリビア、チリ、パラグアイ、ペルーとウルグアイなど南米スペイン語圏各国聖公会指導者、グレッグ・ベナブレス総裁主教。選挙は「キリストの教会を分裂させるだけでなく、神の言葉に反する」として、米国の教会が「共同体から踏み出した」ので、正統派の指導者と「悲しいが、必要な次の手段を取る」ため近く会談すると語った。
 聖公会の霊的最高指導者カンタベリー大主教のローワン・ウイリアムズ氏は、世界各国の聖公会指導者に、この問題について早急な決定を行わないよう訴えている。「アメリカの教会と各国聖公会が、重要で、かつ取り消しの出来ない決定をする前に、この展開を検討する機会を持ってほしい」とウィリアムズ氏はロンドンから送った声明で述べた。
 ケニアのベンジャミン・エンジンビ大主教は、今回の選出を「聖書の明白な教えに背くもの」と非難している。もしもロビンソン氏が主教として着座するなら、それは「米聖公会が共同体から離脱することを望まない人々にとって、アメリカだけでなく、全聖公会の人々を苦悩させることになる」と言う。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/08/12