教界ニュース

 

ゲイの結婚式でロシア正教会司祭が聖職はく奪処分

 【CJC=東京】ロシア正教会の司祭が9月1日、同国で初めて同性間の結婚式を執り行ったとして、聖職はく奪処分を受けた。英BBC放送が伝えた。
 モスクワ東方ニズニ・ノブゴロド(ゴーリキー)の教会当局は、結婚式が冒とく的行為であり、一般の興味をひくためのまやかしだった、と言う。「ロシア正教会は同性間の結婚には反対であり、同性愛の関係を大罪として非難する」と声明で指摘している。
 結婚式を挙げたのはデニス・ゴゴレフ氏とミシャ・モロゾフ氏。「私たちは同性愛者がロシアで生活でき、そしてそうすべきであり、しかも完全に公然と出来ることを示したい」とゴゴレフ氏は語った。
 結婚式も順調に進んだわけではなかった。誰が夫で、誰が妻か司祭が尋ねるという状態だった。ゴゴレフ氏は、それは問題ではない、双方が「配偶者」であると考えて欲しいと言う。
 旧ソ連時代には、男性間の同性愛関係は犯罪とされていた。合法化されたのは1993年。しかし議会では、伝統的な道徳価値を復活させようと、合法化反対運動も起きた。ロシア正教会は安楽死、妊娠中絶、人工受精にも反対している。
 結婚式を行った司祭は破門されるかもしれない、とニズニ・ノブゴロド教区のアレキサンドル神父は言う。一方、問題の男性2人は12月の議会選挙に立候補する。女性票に期待している。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/09/08