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教皇、スロバキアを訪問

 【ソフィア=ENI・CJC】ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は9月11日、4日間の日程でスロバキアを訪問した。12日に、教皇は中部スロバキアのバンクサ・ビストリカで信者数千人を前に演説した。教皇は前日、独自には演説出来ないほどだったが、それを打ち消すかのような元気ぶりを見せた。
 スロバキア訪問は共産主義体制崩壊後3回目。ヴァジル・ホプコ司教とズデンカ・セシリア・スケリンゴーヴァ修道女の列福が目的とされている。
 ホプコ司教は軟禁された後、結局15年間投獄された。1976年に死去したが、バチカンから出版された本によると、毒殺されたと言う。
 スケリンゴーヴァ修道女は、ある司祭が刑務所から脱走するのを援助したとして反逆罪に問われ、1950年代に投獄された。釈放直後の1955年に死去した。
 列福は、同国で優勢なカトリック教会をてこ入れするためと見られているが、メディアは、今回の訪問に政府が190万ユーロ(約2億5000万円)支出したことを大きく取り上げている。
 8月の失業者数が14%、今年はインフレ率が約8%、国内総生産が約4%と予測され、経済改革に政府が苦闘している中での支出が議論を呼ぶことになった。
 ジャン・ソコル大司教は、訪問費用に関する議論に対し、カトリック教会を陥れるものだと反論、ヤン・クリゾストム・コレク枢機卿は「乱暴で悲しむべきもの」と非難した、と週刊誌が報じている。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/09/15