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フィリピンのシン枢機卿が引退

 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は、フィリピンのハイメ・シン枢機卿が、30年近く務めていたマニラ大司教の役職から9月15日に引退した、と発表した。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が、高齢を理由にシン枢機卿から提出された辞表を受け入れたもの。
 シン氏は8月31日に75歳になった。近年は腎臓疾患と糖尿病にかかっていた。75歳は通常、司教の引退年齢とされている。
 後継者に、教皇はマニラ南方リパのガウデンシオ・B・ロサレス大司教(71)を任命した。
 アロヨ大統領の報道担当、イグナシオ・ブニエ氏は「我々の歴史の最も困難な時期に我々をの導いてくれた。引退されてもお健やかに」と述べた。
 シン氏は74年の大司教就任以来、フィリピンの政治的混乱の中で、アジアの卓越した宗教指導者、民主主義の擁護者と認められるまでになった。フェルディナンド・マルコス政権を倒した1986年の「ピープルパワー革命」とヨセフ・エストラダ政権を崩壊させた「ピープルパワー2」の際にも指導力を発揮した。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/09/22