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米国防総省高官が対テロ戦争を宗教戦争と見なす発言

 【CJC=東京】米国防次官代理のウィリアム・G・「ジェリー」・ボイキン中将がこの6月オレゴン州で開かれた政治的には保守的なキリスト教福音派の集会に軍服姿で出席し、ブッシュ政権の推進する「テロとの戦争」をキリスト教とイスラム教の宗教戦争と見なす趣旨の発言をした。これを米紙『ロサンゼルス・タイムズ』が10月16日に報道して表面化、在米イスラム団体は強く反発している。
 ボイキン中将は熱心なキリスト者。ウサマ・ビンラディン氏や、イラクのフセイン元大統領らの追跡に関わる活動の指揮が任務。
 集会でボイキン氏は「イスラム過激派が米国を嫌うのは、我々がユダヤ教、キリスト教を社会の基盤としているからだ。敵の名前はサタン(大悪魔)だ」と発言。「ブッシュ氏を大統領に選んだのも神だ」などと語ったという。
 中将は17日、「私はイスラム教をけなすつもりはなく、自分は熱狂的な信者でも過激派でもない」として、発言が誤解されている、と声明を出した。ブッシュ政権の「対テロリズム戦争」がキリスト教とイスラム教の対立だったとは信じておらず、「感情を害された人たちのために、心から謝罪する」と声明で語った。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/10/20