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教皇、マザー・テレサを「福者」に

 【CJC=東京】インドのコルカタ(カルカッタ)で貧民救済活動を推進、自ら『神の愛の宣教者会』を創設、ノーベル平和賞も受賞した修道女マザー・テレサを、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世は10月19日「福者」とした。
 「福者」は同教会では「聖人」の前段階に位置付けられており、審査には最低数十年は掛かるとされている。マザーは1997年に87歳で死去した。教皇の強い希望で死後3年目から審査を始め、インド人女性の「マザーに祈ったら腹部の腫瘍(しゅよう)が消えた」との証言が採用され、認証手続きを大幅に早め今回の「列福」となったという。死後6年で「福者」とされるのはこれまでで最速なことから、近い将来に「聖人」になるとも予想されている。
 同日午前、バチカン市国のサンピエトロ広場で行われた列福式は教皇在位25年の記念行事の一環で、枢機卿100人以上を始め多数の司教を含め世界各地から修道女や巡礼者ら約20万から30万人が詰めかけた。アルバニア正教会と同国のイスラム教共同体代表者も出席した。
 教皇は「神のしもべ、コルカタのテレサをこの瞬間から神聖なる者と呼ぶことを認める」と述べ、「列福」を宣言した。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/10/27