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マレーシアのキリスト者人権擁護運動家に実刑判決

 【CJC=東京】マレーシアのキリスト者人権擁護運動家イレーネ・フェルナンデズ氏が、1996年6月以来、同国史上最長の裁判の結果、10月16日に禁固1年の判決を受けた。フェルナンデズ氏は高裁への控訴を検討している。
 フェルナンデズ氏はインド系でカトリック信徒。クアラルンプールに本拠を置くNGO(非政府組織)『テナガニタ』の指導者。95年8月に発表された報告書を発行した後で拘束された。栄養失調、脚気ほか治療不十分な結果の死亡例など、逮捕された移住者の収容所における虐待の実情を告発したもの。
 1年間にわたって『テナガニタ』のスタッフが国内各地で不法滞在として拘束されていた移住労働者300人にインタビューした。釈放された際そのほとんどが脱水症と栄養失調で悩まされていた。また多くが収容所内で殴打され、水を求めると何時間も炎天下に立たされたり、女性抑留者は性的虐待を受けたと言う。また治療を求めても拒否された、と申告した。
 フェルナンデス氏は96年3月18日に逮捕されたが、保釈金を払い釈放されている。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/11/03