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「十戒」石碑撤去拒否した米アラバマ州の最高裁長官罷免

 【CJC=東京】米アラバマ州最高裁の建物内の「モーゼの十戒」の石碑をめぐり、米第11連邦控訴裁は7月2日撤去を命じたが、命令を拒否して来たロイ・ムーア州最高裁長官が11月13日、判事などの職権乱用や不法行為を扱う裁判官弾劾裁判所により「政教分離を説く米国憲法に従う義務に違反した」として罷免された。9裁判官全員一致の結論で、同長官の行為を「裁判官倫理を逸脱し、自らを法の上の存在と位置付けた」と批判している。
 ムーア氏はテレビ・インタビューで、「神をわれわれの法律の源泉と認識することが罪というのか」と発言し、罷免決定に強く反発した。
 ムーア氏は石碑を州都モンゴメリーの最高裁内に設置すると“公約”して、長官に選ばれ、2001年7月に、高さ1メートルのみかげ石の碑を設置した。
 ほかの州最高裁判事の指示で、石碑は撤去されて倉庫に納められ、ムーア長官は8月から停職処分となっていた。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/11/17