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フィリピンで性的虐待の犠牲者が司祭訴え勝訴

 【バギオ(フィリピン)=ENI・CJC】教区司祭から性的いやがらせを受け、傷ついたクリスさん(仮名=37)が、司祭の上長からの和解圧力を跳ね返し、勇気をふるって裁判に訴え勝訴した。イトゴン町のナルド・カヤット教区司祭は有罪を認め、10月3日に禁固4カ月を宣告されている。
 「官僚機構ではあるが、法廷はそれでも最良の策。真実の側にいる限り、真実は結局あなたを自由にする」とクリスさんは11月11日記者会見で語った。「もしあなたが司祭から性的虐待を受けたなら、法廷に訴えるべきだ。教会に行ってはいけない。教会当局者は覆い隠そうとするだけだから」と言う。
 事件は2002年8月に起きた。その直後に、カリト・センゾン司教の代理が、「カトリック教会全体の恥になる」であろうから、訴訟に持ち込まないよう言ってきた。
 「しかし私は教会を相手にしているのではない。これは司祭が答えなくてはならない個人の問題だ。私に対して行なったことは、他の誰に対しても行なう可能性がある」とクリスさんは代理に答えたと言う。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/11/17