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キリスト者、ユダヤ教徒、イスラム教徒の対話の場がベツレヘム近郊に完成

 【ベイトジャラ(パレスチナ自治区)=ENI・CJC】世界のいわゆる3大一神教とされるユダヤ教、キリスト教、イスラム教の対話のためにヨルダン川西岸地区に新しくセンター『アブラハムの家』が開設された。ヨルダンの福音ルーテル教会が建設した。聖書に記されているアブラハムの歓待ぶりを、ユダヤ教徒、キリスト者、イスラム教徒が相互に知り、理解することで、やがては和解に至るまでのモデルとしようというもの。
 この異宗教間センターはベツレヘム近郊のベイトジャラのルーテル改革教会の中に設置された。奉献式は10月30日行われた。参会者は独、米、イスラエルなどから数百人に及んだ。ユダヤ教のラビやイスラム教の聖職者も参列した。
 「人々が、自身の宗教だけではなく、他の宗教でも神を見る手助けをしたい。他の宗教で神を見れば、他者の人間性を受け入れられ、そしてお互いの人間的、市民的、宗教的、政治的な権利を認められるようになる」と、エルサレムのルーテル派ムニブ・ユーナン監督は言う。
 『アブラハムの家』はアブラハムから出た3宗教の青年と成人がそれぞれの間の理解と和解を達成を目指し集会することを目指している。
 「私はこの教会が、我々の未来のための対話に向けて、ベイトジャラというパレスチナの心臓部で出会うために、世界中からイスラム教徒、キリスト者とユダヤ教徒に来るよう呼び掛ける世話人であり、その場所となれれば、と考えているう」と言う。
 この計画の支援者は、7年以上かかった建物の完成までが困難の連続だった、特に最後の3年が、イスラエルとパレスチナ抗争の影響を受けたと言う。イスラエル軍による外出禁止令と封鎖が工事を遅らせた。
 『アブラハムの家』は約50人宿泊出来る。さらに青年向けの別棟に40人収容可能。

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/11/26