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比アロヨ大統領が来年1月から死刑再開を決断

 【CJC=東京】フィリピンのアロヨ大統領は12月5日、2001年の大統領就任以来、停止していた死刑執行を、誘拐など多発する凶悪犯罪に対処するため、来年1月から再開する、と発表した。同大統領を支持したカトリック教会の反対などで停止していたもの。
 同国では、中国系フィリピン人を狙った身代金目的の誘拐事件などが多発し、中国系フィリピン人の団体などや経済界から死刑執行の再開を要望する声が強まっていた。
 フィリピンでは1987年に死刑が廃止されたが、93年にラモス政権が復活させた。ただ刑の執行はエストラダ前政権下の2000年1月、娘をレイプした父親に対して行われたのが最後。
 来年5月の大統領選挙を控え、政権無策への批判が高まる中での同大統領の苦しい選択ではあるが、今後、カトリック教会や人権団体の強い反発は必至だ。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/12/09