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フランスのキリスト者は学校でのスカーフ禁止に反対

 【CJC=東京】フランスの大統領諮問委員会は12月11日、イスラム教徒の女子生徒、学生が公立校でスカーフを着用することを法律で禁止するようジャック・シラク大統領に提言した(大統領は17日、最終方針を発表する予定)。
 公立校でのスカーフ着用が「公教育の場に宗教を持ち込まない」との原則に反するとして社会問題化したことに対応するもので、諮問委は「小中高校で宗教または政治的な標章の着用を禁じる法律を制定するよう」求めた。また、ユダヤ教の帽子ヤムルカやキリスト教の十字架も禁ずるよう勧告している。
 これに対しカトリック、プロテスタント、正教会各派代表者はシラク大統領に連名で書簡を送り、法律制定に反対する意向を表明した。
 書簡にはキリスト教会協議会の共同議長であるジャン・アーノルド・デクレルモン(プロテスタント連合議長)、モンシニョール・エマヌエル(正教会主教会議会長)、ジャン=ピエール・リカール(ボルドー大司教、カトリック司教会議会長)の3人が署名している。
 諮問委はクリスマスのほかに、ユダヤ教の祭日「贖罪(しょくざい)の日」と、イスラム教で大天使ジブリール(ガブリエル)が預言者ムハンマド(マホメット)に啓示を教えたとされる夜の祭日も休日とすることも提案した、という。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2003/12/15