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インド政府がダリット・キリスト者の憲法上の権利否定

(注=「ダーリト」の表記を「ダリット」に改めます)

 【ニューデリー=コンパス・CJC】インド政府は、社会福祉をダリット階層のキリスト者やイスラム教徒にも適用すべき、との要請を拒否した。1950年憲法では、ダリット・ヒンズー教徒が就職や教育に「社会的留保」を受ける権利を保証している。
 いわゆる「不可触賤民」とされているダリット階層は、全人口の15%を占めている。
 「社会的留保」の権利はシーク教徒や仏教徒になったダリット階層には適用されることになったものの、キリスト者には適用しなかった。サチャナラヤン・ジャティヤ社会正義担当相は、カースト制度の下で社会的経済的な差別に最も苦しんでいるのはヒンズー教徒のダリット階層だとして、今回の決定を正当化している。
 全インド・キリスト教協議会や多くの人権組織は、裁判に訴え、また政府高官への働き掛けを強めている。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/01/12