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イラクのキリスト者は爆弾の下でクリスマス祝う

 【CJC=東京】イラクのキリスト者にとってクリスマスは銃弾の飛び交う中で祝うこととなった。
 バグダッドではキリスト者は、集っていた教会で爆破事件があり、かろうじて大虐殺を免れた。爆破はまさに主の誕生を祝っている時に起きた。幸い死傷者は出なかったものの、教会の窓は粉々になるなど被害は大きかった。
 1週間後の新年には、今度はモスルの修道院でも爆弾が発見された。これも未然に処理され関係者は一息ついた。
 ただバグダッドで大晦日を祝ってレストランへ行った人は不運だった。キリスト者が多く居住する地区で自動車爆弾によるテロがあり、5人が犠牲となった。ただこれがキリスト者を特にねらったものか、は不明。
 バスラでもキリスト者が犠牲になった。クリスマスイブの市場でバシル・トマ・エリアス氏が買い物中に無残にも銃撃された。クリスマスを共に祝おうと家には夫人と5人の子供たちが待っていたのだ。ただ1発、頭を撃ち抜かれていた。さらに現場で取材していた英紙タイムズの記者は、「このキリスト者たち」と話をし続けるなら殺す、警告されたという。
 バスラには約10万人のキリスト者共同体があるが、イスラム教シーア派の武装勢力が、すべてのキリスト者がバスラを去るか、あるいはイスラム教に転向するまで活動を続ける、と脅迫しており、不安にさらされている。すでに2000世帯がバスラを離れたと言う。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/01/12