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教皇、終身助祭の働きに感謝示す

 【バチカン市=ZENIT・CJC】教皇ヨハネ・パウロ二世は1月24日、終身助祭の働きを称賛した。信仰から離れた人を含め、多くの人々の日常生活に教会が深く関わることに貢献していると言う。バチカンを訪問したフランス司教団を接見した際に述べたもので、教皇は終身助祭が増え続けていることを指摘した。終身助祭の多くのは既婚者。
 教皇は、終身助祭の妻子が助祭の働きを助けていることにも感謝の意を表し、「教会から遠く離れてしまった環境」にしばしば置かれることに関しても終身助祭の評価を表明した。「人々とその日常の現実に深く関わり、そこでキリストのメッセージを述べ伝える終身助祭は教会のある特有の側面を代表している」と言う。
 終身助祭の宣教は西方教会では5世紀まで盛んだった。助祭職はその後、司祭職に就くための一過程として位置づけられるようになり、終身という形態での助祭職は姿を消した。第二バチカン公会議は、終身助祭を、既婚の青年男子に「ヒエラルキーの正式な、終身の段階」として門戸を開いた。
 第二バチカン公会議は、助祭職を司祭職への通過的段階としてではなく、叙階の秘跡の一職位として位置づけ再興した。
 1967年には1人もいなかった終身助祭だが、『教会統計年鑑』によれば、2001年には教区助祭が2万8626人、修道助祭が578人いる。
 米国には1万3391人と全体の半数近くがいる。欧州は9122人。内訳はイタリア2546人、ドイツ2351人、フランス1644人、ベルギー547人、英国534人、オーストリア489人、オランダ288人、スペイン188人など。
 米国以外の南北アメリカではブラジル1218人、カナダ894人、メキシコ691人、チリ600人、アルゼンチン543人、プエルトリコ404人、ドミニカ共和国251人、コロンビア210人など。
 全アフリカでは339人で、その内南アが204人。アジアは72人、オセアニア189で、その内オーストラリアが48人を占めている。
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 日本での妻帯の終身助祭第1号は(ヘルマン・ヨゼフ)今井康雄氏で、1999年3月叙階された。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/02/02