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モスクへの出席者が英国国教会を上回る

 【CJC=東京】英国では国教会への出席者よりも多くの人がモスクに出席している。イスラム教徒が英国国教徒に追いついたのは初めて。
 調査によれば93万人のイスラム教徒が1週に少なくとも1度は礼拝場所に赴くのに、国教会の信徒は91万6000人に止まっている。
 イスラム教指導者は、この状況を見れば、イスラム教にも英国国教会と同等の特権が認められるべきだ、と言う。
 英国国教会の高位指導者デービッド・ホープ・ヨーク大主教の報道担当は、実態を認識してはいるが、「大主教は、日曜日に出席した人の数よりはるかに多くの人が教会に親近感を持っていると信じている」と語った。
 2001年の調査では、英国人口の4分の3がキリスト者と自認している。出席者数に関してモスクには記録がない。
 調査ではイスラム教徒159万人。しかしオックスフォード大学のサール・ピーチ教授は、回答が自発的なものだけに、精度には疑問があると言う。専門的には少なくとも180万人と予想されている。ブリストル大学のタリク・モドゥー教授は、イスラム教徒の62%が礼拝場所で祈祷している、と見る。これにはモスクで礼拝しない幼児を除外しており、実数では約93万人となる。
 こうなると、英国国教会は英国上院に26議席があるが、そこにイスラム教徒のために10議席を与えても良いのではないか、という議論も出てくる。
 ただ現在150万人いると見られるカトリックの礼拝者分の議席はない。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/02/15