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「3人の博士」の実態を英国教会が究明

 【ロンドン=CJC】幼子イエスのため黄金、乳香、没薬を持ち、星の導きの下にやって来た3人の「東の博士」たち。新約聖書で語られるあまりにも有名なこの物語の「博士」は「賢者」とも訳されるが、本当は賢くないどころか、ひょっとして男性でもなかったかもしれない、という見解を英国教会が打ち出した。
 このほどロンドンで開催された総会で「3人の博士」に関し学術的に記述の変更がなされたことで、場面全体の理解も変わった。
 英国教会の祈祷書編纂委員会は、原語の「マギ」はペルシャで使われていた用語で、女性であった可能性もある、としている。「マギという言葉自体は数、知恵、性といったものについては何も意味していない」と、総会報道担当が、修正採択後に語った。
 17世紀に英語に訳出された欽定訳聖書は英国国教会始め各国の聖公会で7000万人に用いられているが、それには贈り物を持って来た訪問者は「賢明な男性たち(ワイズ・メン)」とある。□
 《注》英語の「メン」に一般的な「ヒト」を意味させる見方もないではないが、欽定訳自体にそこまでの読み込みはまず無理。日本語聖書での訳出を見ると、現行の日本聖書協会新共同訳は「占星術の学者」、同口語訳と文語訳は「博士」になっている。

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/02/16