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米神父4450人に児童へ性的虐待の疑い1万1000件

 【CJC=東京】米CNNテレビは2月16日、1950年から2002年にかけての52年間で、米カトリック教会の神父4450人が、児童への性的虐待を行った疑いがあり、件数は1万1000にのぼると報じた。
 2年前、ボストン大司教区の元神父が35年以上にわたり児童虐待を行っていたことが発覚。以後、被害者が名乗り出て、神父の児童性的虐待は大問題になった。今回、米カトリック司教協議会が犯罪調査機関に委託した調査報告書の草案を同テレビが入手した。報告書は27日に公表される予定。
 52年間の神父経験者約11万人の内の4%に相当し、性的虐待の実態が広範に及んでいることを裏付けた。2件以上の虐待容疑がある神父は1800人以上、10件以上の容疑者も133人いた。被害者の78%が11〜17歳、16%が8〜10歳で、7歳以下の児童も6%を占めている。
 全体のうち約6700件については調査、立証済み。1000件は立証できず、残り3300件は、事件に関与した神父が死亡したなどで調査不可能という。
 被害者団体は「司祭らは長年にわたり(性的虐待を)隠そうとしてきた。すべての真実を示すものではない」と指摘、報告書の数字は実際の被害件数より少ないと批判している。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/02/24