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レーニンをキリスト教式で改葬すべきか

 【ワルシャワ=ENI・CJC】ロシア正教会報道担当が、モスクワの赤の広場のレーニン廟からロシア革命の指導者ウラジミル・イリイッチ・レーニン(1870〜1924)の遺体を撤去し、別の場所にキリスト教式で埋葬するよう呼びかけている。現在のレーニン廟のある所が神聖な場所だから、と言うのだが議論が白熱するのは必至。
 ロシア正教会では、1990年の共産主義体制崩壊以来、この問題については今だに決着がつけられていない。
 「個人の遺体が展示公開されるのは異常だ」とモスクワ総主教座のフセフォロド・シャプリン渉外部次長は、ポーランドのキリスト教通信に語った。「レーニンの遺体をどうするかは政府の問題だが、いずれにせよロシア社会を分裂させることにはならないだろう」と言う。
 2002年12月には『正教会市民連合』などから、遺体を不自然な方法で展示することは、信者の良心を損なう、との要請が出されている。
 ただ遺体は、今も共産党支持者によって守られており、政府も撤去にまで踏み込めないようだ。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/03/22