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最古のキリスト教会堂が24年ぶり再公開

 【CJC=東京】地滑りで1200年間埋もれていた、ローマでは最古の教会堂『聖マリア・アンティグア』は1980年に公開されたことがあるが、その後はまた一般の立ち入りが禁止されていた。会堂内で発見されたビザンチン様式のフレスコ画は中世の芸術に関する見方を変えさせるものだったとされている。
 その会堂が4月半ばから5月一杯公開されることになった。ガイド付きの参観ツアーが行われる。
 パラティノ丘の宮殿の下にある同会堂は紀元650年に完成した。修復作業は2001年から進められている。ウェルナー・シュミット修復主任は4月8日、は、今回の公開で6世紀半ばから8世紀半ばのフレスコ画を見られる、と言う。
 注目すべきなのは、フレスコ画が中世のローマでは排斥されたと考えられていた古典的なスタイルであること。他の教会では同時代のフレスコ画はその後、他の絵を上から描かれたり、取り除かれた。礼拝の場にイコンがあるのは異教の儀式だと主張する聖像破壊者に取り壊されたものもある。
 ただローマでは、歴代の教皇は古典的な伝統を生かし、ビザンチン様式で教会を装飾することを認めた。『聖マリア・アンティグア』は教皇のチャペルとして手厚い庇護を受けていたという。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/04/12