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エリトリアでキリスト者家庭が共に祈って投獄

 【CJC=東京】紅海沿岸のエリトリアで3月17日深夜、首都アスマラのレマ教会の信徒指導者ケレテ氏宅が当局に急襲され、一緒に祈り、聖書を読んでいた夫妻、子ども6人と同氏の義父が逮捕、拘束された。「新たに宗教を始めようとした」容疑に問われたもの。キリスト教抑圧問題を扱う米コンパス・ダイレクト通信が報じた。
 家族は近くの警察署で一夜を過ごした後に、アスマラ郊外アディアベト刑務所に移送された。翌日夕、別のレマ教会指導者が夫人、子ども5人と逮捕され、警察に連行され、その後やはり同刑務所に移送された。
 警察によると、イサイアス・アフォルキ大統領が、エリトリアの『公式』4宗教(正教、カトリック、福音ルーテル、イスラム教)に属さない個人やグループを逮捕するよう警察と軍に命令したと言う。
 2月23日には、アスマラのアバシュワレ地区の家で集会をしていた純福音教会の信者10人が刑務所に連行された。2月中旬に、アスマラのハレルヤ教会から51人が逮捕されている。
 エリトリアの独立系プロテスタント各派は2002年5月22日、政府命令で閉鎖され、現在は教会だけでなく個人の家でも集会を行うことは禁止されている。ただ家族が自宅で礼拝していて処罰されたのは、今回が初めて。
 これまでにプロテスタントのキリスト者が少なくとも385人投獄され、改宗を拒否したため厳しい拷問にあっているという。2年間投獄された例もある。
 3月5日、エリトリア正教会の新総主教着座式の際、アフウェルキ大統領は「エリトリア人の一致を乱し、宗教の真の意味を歪める」外国人に欺かれている宗教団体があると非難、そのような「空しい努力」を政府は許容しないと付け加えた。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/04/12