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平和願ってシアトルの教会で千羽鶴

 【CJC=東京】折り鶴を折るような業でも祈りをより深めることがある。ハワイ出身の日系人として、ボブ・ホシバタ牧師は長らく折り紙に打ち込んで来た。折り紙で手を動かすことが、静かに瞑想して想いを集中するのに役立つという。
 米合同メソジスト教会の通信によると、同派総会を前に、ホシバタ氏は折り紙を怠らない。同氏はシアトル地区の代表として、総会にも出席する。
 周辺のパシフィック・ノースウエスト地域代表の中にも折り紙は広がった。総会代表たちは、総会が終わるまでに、平和のための祈りとして皆で千羽鶴を折る計画。同派総会はピッツバーグで4月27日から5月7日まで開催。
 日本では、鶴は平和と長寿の象徴とされ、千羽鶴は鶴が1000年生きるとの伝説に由来する。
 総会席上、パシフィック・ノースウエスト地域の代表は他の議員にカラフルな折り鶴を渡す用意をしている。折り鶴を手に議員は共に平和を祈るよう求められる。「これは善意のしるしと考えている。皆がそうすることで、平和を祈る路なのだ」と、ホシバタ氏は言う。
 平和を求める祈りの必要性を感じる理由の一つが、パシフィック・ノースウエスト地域で起きた、カレン・ダンマン牧師の教会審判にある。ダンマン牧師は、自身が同性愛であると公表、それがキリスト教の教義と両立しないとして訴えられている。「それ以来、怒りを込め多くの言葉が交わされたが、教会の中で意見を異にする時は、互いに対話と祈りを続ける必要があると、いつも感じる」と、ホシバタ氏は言う。
 パシフィック・ノースウエスト地域の代表団は、総会に参加しない人にも、それぞれの場で折り鶴をしたり、平和のために日々の祈りを捧げることを呼びかけている。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/04/26