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米のキリスト者平和活動家、イラクから暫定撤退

 【シカゴ=RNS・CJC】イラクの政情が不安定化の一途をたどる中で、米国の『クリスチャン・ピースメーカー・チームズ』(CPT、本部シカゴ)は運動家を一時イラクを出国させることにした。メンバー5人は現在、バグダッドからヨルダンの首都アンマンに待機中で、数週間以内にイラクへ戻ることを望んでいる。
 今回の退去は、イラク国内の人権活動家やイスラム教聖職者など友人や支援者の助言によるもの。「彼らは皆、私たちが退去して、1〜2週間後に戻るのが良いと言っていた」と、CPTのジーン・ストルツファス氏は語った。
 イラクにいる外国人は殺害と誘拐の目標にされる度合いが強まっている。CPTの撤退策は、メンバーの存在自体が、地元住民を危険にさらすか、当面効果が出ない場合に実施される。危険な事態の中に入って行くのがCPTの目的なので、バグダッドからの撤退は、メンバー自身の保護のためのものでない、と言う。
 ただストルツファス氏は、イラクでCPTの活動家が殺害されたり、誘拐されれば、そのこと自体に「スポットライトが浴びせられ」てしまい、それは平和活動を損なう事になる、と述べた。
 CPTは、米国のブレスレン、メノナイト、クエーカー派の協力で組織され、2002年からイラクで活動している。特に米国主導の連合国暫定当局に拘留されているイラク人の救援に力を入れ、その取り扱いに懸念を示すレポートも発表している。
 CPTはさらにコロンビアやイスラエルが占領しているパレスチナ地区のような紛争地域にチームを派遣している。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/04/26