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モスクワに『ヒンズー教のバチカン』計画、正教会は反発

 【ワルシャワ=ENI・CJC】ヒンズー教系の団体『ハレクリシュナ』が欧州最大の寺院をモスクワに建設する計画が明らかになり、ロシア正教会側の反発を招いている。
 「ハレクリシュナが自分たちの寺院を建設出来るとは言え、とてつもないものを作るべきではない。モスクワにおけるハレクリシュナの一般的、教会的、文化的な立場と釣り合いのとれたものにすべきだ。これは政府とハレクリシュナの間の問題であり、正教会とは関わりがないが、正教会に限らず信者やモスクワ市民の抗議は理解されよう」と、正教会モスクワ総主教座のビクトル・マルキン広報担当は言う。
 問題の寺院は、シェレメチェヴォ空港の近くに1000万米ドル(約11億円)を米国の実業家アルフレッド・フォード氏が拠出して建設される。同氏は1975年にハレクリシュナ運動に参加、それ以来、数カ所の寺院建設に資金を供給している。ヘンリー・フォードのひ孫にあたる。
 日刊紙『プラウダ』は、今回建設される寺院は高さ38メートルのドームと8000人収容する礼拝堂があり、正教会がこのほど再建した救世主キリスト聖堂の規模に匹敵する、と伝えている。同紙はこの計画を『ヒンズー教のバチカン』と呼んでいる。□

KIRISUTO.INFO Last Update : 2004/05/10