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ナイジェリアでまたキリスト者とイスラム教徒が抗争

 【CJC=東京】ナイジェリア中央部、首都アビュジャの東方300キロにあるシェンダム州イエルワ村が5月2日、キリスト教が優勢なタロク人の民兵組織によって襲撃された。
 イスラム教団体『ジャマーツ・ナスリル・イスラム』のアブルカディル・オリレ事務局長は「200人から250人が殺された」と見積もっている。警察によるとモスク2カ所が破壊された。銃と鉈で武装したキリスト教民兵は、機関銃を装備したジープから村中を機銃掃射したという。
 ナイジェリア第2の都市カノで11日、イスラム教徒がイエルワ村の事件に抗議するデモが暴動化し、刃物やこん棒でキリスト者を無差別に襲い、約600人が殺害された。治安当局はキリスト者を避難させ、催涙弾などで暴動鎮圧を図っている。
 ナイジェリア・キリスト協会(CAN)のアンドリュー・ウバ総幹事は13日、ロイター通信に、犠牲者数は市内の教会指導者からの得たものだとして、「およそ600人が殺された。教会が12カ所焼かれた」と述べた。
 ナイジェリアは1億3000万人とアフリカで最も人口が多い。イスラム法を順守する北部12州と南部の少数派キリスト者の間で紛争が絶えない。中央部では定住農耕民でタロク人はキリスト者、遊牧民のハウッサ人とフラニ人はイスラム教徒。放牧された家畜が農耕民の収穫を食い荒らすなど、双方の利害は対立し、抗争を繰り返している。□

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