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インド南部の州首相にキリスト者医師就任

 【CJC=東京】インド総選挙で国民会議派が圧倒的勝利を収めたが、南部のアンドラプラデシュ州でも同派が州議会議席294の内で226を獲得、新首相に南インド教会の医師イェドゥグリ・サムエル・ラジャセカラ・レディ氏(55)が5月14日就任した。
 ヒンズー教が優勢なインドの中で、同州は人口約7500万の内350万人がキリスト者。
 「緊急の課題は、農民や農業関係者と接触することだ」と言う新首相。これまでも50度を超える熱暑の中を干ばつに見舞われた地域を回り、負債に耐えかねて200人以上が自殺している実態を明らかにするなどの行動に支持が集まった。
 ラル・バハドゥル・スタジアムで行われた就任式には、州内各地から支持者3万人が詰め掛けたという。
 南インド教会議長のB・P・スガンダル監督は「喜ばしいことだ。皆がレディ博士が首相になったことに興奮している」と語った。ハイデラバードのマランプリ・ジョジ大主教も「カトリック教会は、レディ博士の首相就任を喜んでいる」と語った。
 今回総選挙では、国政レベルでも国民会議派が勝利を収め、同派のソニア・ガンジー総裁が首相に就任するものと見られていたが、イタリア出身で1983年にインドに帰化したため、旧与党のインド人民党などから「外国出身者が首相になるのはインドの恥だ」と激しい攻撃を受けて、18日に首相就任を辞退している。□

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