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エリトリアでプロテスタント教会指導者ら逮捕

 【ロサンゼルス=コンパス・CJC】エリトリア警察が著名な牧師やポピュラーなキリスト者歌手を相次ぎ投獄、福音派キリスト者への弾圧が徐々に拡大している。これまで逮捕された人は、法廷に出るどころか告発すら受けていない。本来は逮捕後48時間以内に起訴処分に付される。
 エリトリアのペンテコステ派では最大教派の一つ「ムル・ウォンゲル(純福音)教会」の指導者ハイレ・ナイズギ議長とキフレ・ゲブレメスケル福音連合議長は5月23日、アスマラのそれぞれの自宅で逮捕された。逮捕に際し、警官は教会のカギを押収、夫人を脅したという。
 27日には、アスマラの「レマ福音教会」のテスファツィオン・ハゴス牧師が旅行先のマサワで逮捕された。13日には、有名なキリスト者歌手ヘレン・ベルハネさん(29、同教会員)が軍に逮捕された。ベルハネさんは兵役を終了している。逮捕以来、輸送用コンテナに閉じこめられているという。
 政府宗教省が招集した会合で、活動を禁止された教会の牧師は、問題をエリトリア国外に伝えてはならない、と命じられた。またエリトリア国内での宣教のために、政府の許可なしで海外から説教者を招くことも禁止された。
 しかし、会合に出席した牧師は即座に政府指示を拒絶した。何が起こっているかを、すでに外の世界に語ったと宣言、牧師たちは、政府が礼拝の権利を法的に回復するまで行動し続けると誓った。
 一方、アッサブのアディネファセ軍刑務所に13カ月間投獄されていた純福音教会のヨハンネス・オクバズギ牧師が5月13日釈放された。他にも逮捕されていたプロテスタント系住民の数人がここ数週間に釈放されている。拘束中に厳しい物理的虐待を受けていたことが明らかになった。
 2年前、イサイアス・アフォルキ政権は、エリトリアの12独立プロテスタント教会を閉鎖、私宅での礼拝集会をも禁止した。それ以来、礼拝のために集まったり、聖書を読んだり、グループで共に祈っていただけで、牧師、軍人、婦人、ティーンエイジャー、子ども、高齢者が投獄されている。
 礼拝を行うのが認められているのは、正教会、カトリック教会、福音ルーテル教会とイスラム教といった「歴史的な」団体だけ。□

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