教界ニュース

 

教皇がスイス訪問、9か月ぶり外遊

 【CJC=東京】ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世は6月5、6の両日、スイスの首都ベルンを訪問した。昨年9月のスロバキア訪問以来、約9か月ぶり103回目の外遊。スイス訪問は20年ぶり3回目。
 5月18日、84歳の誕生日を迎えた教皇、6月4日のブッシュ米大統領との会談では、言葉が不明確で、再び健康問題に焦点が当たっているなかでの訪問だった。
 教皇は、カトリック青年信徒が1万人集まる集会に参加し、6日の日曜日にはミサを行った。ミサで教皇は、「スイスの若者たちがバチカン(ローマ教皇庁)の衛兵として500年にわたり、その信仰と教会への愛を証明した」とスイスの若者を祝福した。スイス人衛兵隊の元隊員らとの会合にも出席し、ローマに帰着した。
 ツゥヴィングリ、カルヴァンという宗教改革者を生んだスイスは、カトリック者が42%、プロテスタントが35・2%と両派が並立している。さらに1割以上が無宗教と自認、教皇の「神聖性」を認めない人が全体の5割以上いる。
 歓迎演説で、ジョセフ・ダイス大統領は、1873年以来断絶している聖座(ローマ教皇庁)との国交を正常化する、と述べた。1991年に開始した低位の外交関係を正式なものに格上げする。
 これまでバチカン大使は、在プラハのハンスルドルフ・ホフマン大使が「特別大使」として兼任していたが、今回の教皇訪問に際し政府は、正式なバチカン大使を派遣することにした。ただ政府の決定に、国内のプロテスタント団体からは反発の声が上がっている。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/06/15