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中国の教会執り成しをルーテル世界連盟が、とマレーシアの監督

 【ジュネーブ=LWI・CJC】中国で公認プロテスタント教会「三自愛国運動」(三自愛国会)と「家の教会」とか「地下教会」とも呼ばれる非公認の独立教会とを誰かが執り成すべきだ。
 6月4日から7日までクアラルンプールで開催されたルーテル世界連盟アジア指導者協議会で、マレーシアのギデオン・チャン監督が開会礼拝の説教でこう語った。
 チャン監督は、マレーシアとシンガポールのルーテル教会の首長で、中国語を話すルーテル派信徒のための教会に奉仕している。
 同監督は、独立教会が公認教会より福音的だといった主張には同意していない。両者がキリスト者同士として尊敬しあうのではなく、批判し合い、闘っていることは遺憾だ、と言う。
 ルーテル世界連盟は、今年第10回大会の主題を「世界を癒すために」としている。それに連動して連盟が両者の橋渡しが出来ないものか、そのような話し合いが、三自運動と独立教会の間に存在する疑いや憎しみを取り除くために必要だ、と言う。
 「独立教会側には、政府と関係するものには何であれ疑い深い」が、それが独立教会を外部から見ると秘密な存在にしている。
 正確な数字はないが、中国の独立教会は巨大でなお増加している。
 様々な情報によると、この数年間、北部の少なくとも7省で、キリスト教のリバイバルが進んでいる、とチャン監督は言う。
 国外の教会との関係を見ると、三自愛国会は米ルーテル教会ミズーリ・シノッドと、独立教会も様々な自由教会と密接な関係にある。
 世界連盟のギンダ・ハラハップ宣教・開発アジア地域担当幹事は、三自愛国会と独立教会の仲介役を務める用意はある、と言う。
 同幹事は、『メコン・ミッション・フォーラム』(MMF)の活動を紹介した。これはカンボジア、中国、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムなどメコン川沿い6カ国で活動しているアジア、欧州、北米のルーテル派諸教会と関係宣教団体が協力するもの。
 同幹事は、フォーラムの目的がルーテル教会を設立するのではなく、現地の人にキリストのメッセージを伝えることだ、と説明した。
 MMFにも加盟しているミズーリ・シノッドはカンボジア、中国、ミャンマーで活動している。
 香港、マレーシア、シンガポール、台湾、カナダ、米国に、中国語を話す信徒に仕える、世界連盟加盟教会がある。□

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