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欧州憲法採択、「キリスト教の伝統」は盛り込まず

 【CJC=東京】ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)首脳会議は最終日の6月18日、25カ国に拡大したEUの基本法となる欧州憲法を採択した。
 今年5月に中・東欧など10カ国を新メンバーに迎えた拡大EUの人口は約4億5000万人。EUの運営をいかに効率的に行い、さらに統合を深めていくかを主題にした憲法の採択は、大きな前進。しかし国内で「欧州憲法は内政干渉だ」と批判が強かった英では世論調査で過半数が欧州憲法に反対する。また「欧州にはキリスト教の伝統がある」という文言は採用されなかったが、最後まで挿入を主張していたカトリック国ポーランドでも国民投票で否決される懸念がある。
 憲法は約450条で、「言語、文化など多様性の中での団結」をモットーに、前文で自由、平等、人道主義を唱導。本文でEU「市民」の人権を規定したほか、EU「国歌」にベートーベンの「歓喜の歌」、「国旗」には青地に金色の星の現在のEU旗を採択。またEU大統領、外相を創設し、より「国家」に近い姿を目指す。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/06/21