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責任逃れの破産申請ではない、とポートランド大司教

 【ニューヨーク=ENI・CJC】米カトリック教会ポートランド大司教区は7月6日破産を宣告したが、これは司祭による児童の性的虐待訴訟の責任を回避するためのものではない、とジョン・ブラズニ大司教は語った。
 同教区が損害賠償でまず1億3000万ドル(約140億円)、続いて2500万ドル(約27億円)請求されることが必至。破産申告の結果、請求は破産裁判所で扱われることになる。
 大司教は「責任を回避するためではなく、公正な補償を他の請求者にも行えることを保証する唯一の方法だからだ」と言う。
 ポートランド教区の決定は、性的虐待問題に見舞われた他の教区も見習う可能性がある。ボストン教区を始めニューメキシコ州とアリゾナ州の教区が、すでに破産申請の意向を示している。
 米カトリック司教会議が作成した報告書は、この50年間で性的虐待に問われた司祭は4000人以上になる、と指摘しているが、それすら低過ぎると言う見方もあるほどだ。□

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