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米カトリック教区の財務危機にバチカン手出せず

 【CJC=東京】米オレゴン州ポートランド教区が7月6日破産申請したとき、バチカン(ローマ教皇庁)がなぜ助けないのか、と思った人がいるかも知れない。同教区の司祭による性的虐待犠牲者が教区を相手どって起こした訴訟を解決するには5000万ドル(約55億円)が必要と見られ、自らも財務難のバチカンにその余裕はないが、犠牲者の代表は「それなら所有している絵を何枚か売れば良い」と言う。
 ただバチカンは、教区予算や財務危機を監督する機能があると考えていないことは確か。
 米カトリック通信CNSによると、聖座(バチカン)の財務部局長セルジオ・セバスティアーニ枢機卿は8日の記者会見で「そう出来ればとは思う」と述べた。ただ同枢機卿は、絵画売却などは考えてもいない。市場に売り払うようなものではない、として「バチカンの絵には商品価値がない」と言う。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/07/12