【CJC=東京】4世紀に創設されたバチカン図書館が、無線タグの活用に積極的に取り組んでいる。毎日新聞電子版が伝えた。
米テキサス・インスツルメンツ社がこのほど明らかにしたところによると、同社のタグ技術が採用され、導入作業が進められている。当初は開架している12万冊が対象で、うち5万冊以上にタグを取り付け終えた。
蔵書に針先ほどの超小型ICを埋め込んだり、張り付ける。何メートルも離れた位置からでも情報を読み取れるうえ、バーコードのように1件ごとに読み取る必要がなく、一度に何件も処理できるのが特長だ。
開架式図書館では、閲覧者が元通りの場所に戻さないと、蔵書が行方不明になってしまう。このため、バチカン図書館は年に一度、整理のために1カ月間休館しならければならない。しかし、無線タグを導入すれば、一気に何件も処理できる特性を生かして整理を半日で終えられるという。□