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新分野探し迫られる米のキリスト教書店

 【CJC=東京】EP通信によると、米国ではスーパーマーケット(大規模小売店)が書籍を広範囲にわたって取り扱うようになり、一方でコンピューター社会の中で「eコマース」(電子取り引き)などが登場、キリスト教書店は宣教に奉仕するという看板だけではやって行けなくなりつつある。
 そのことはアトランタのジョージア世界会議場で6月26日から7月1日まで開かれた『CBA・インターナショナル』(国際キリスト教書店協会)の年次総会でも取り上げられた。
 何しろ相手はウォルマート、コストコやチェーン書店の最大手バーンズ・アンド・ノーブルだ。小売コンサルタントのジェームス・ディオン氏はキリスト教書店が安売りに対抗出来ない、と見ている。ただ専門書店には、顧客サービスと出版された書籍についての知識という利点があると言う。
 ビジネスはとにかく宣教第一である。ディオン氏は、福音とは素晴らしいものであり、それを最も強力な顧客サービスに出来る、と言う。しかし、店主はまずビジネス自体を理解していない。素晴らしい宣教師であっても、彼らは本当のビジネスマンではない。
 競争する方法を見つけなければならない、と言うのはインディアナ州ラポートの「ニュー・カヴェナント・クリスチャン・サプライ」社のシェリ・リッザ社主。「目的志向型生活」(仮訳)とか「メイカーズ・ダイエット」といったキリスト教書が一般書店でも売れていると言う。
 私たちは、顧客サービスを実施し、顧客を引きつけ、効率的営業で新展開を図らなければならない。キリスト教書店の6割は、年間売り上げが50万ドル(約5500万円)に達しない。
 キリスト教色の強いギフトに着目する店主もいる。音楽関連もある。安息日の日曜に営業することに賭けた書店もある。礼拝後、昼食をとってからが狙い時だ。
 ビル・アンダーソン協会長は、各店がキリスト教のライフスタイルに関するものを取り扱うデパートを目指すべきだ、と言う。様々な品物とそれについて良く分かっているスタッフのいる場所とするのだ。
 アトランタの総会会場に展示された新製品コーナーを見ながら、参加者の1人クロード・エファード氏は、顧客がベストセラーならウォルマートから買うかもしれないが、作者についてさらに知りたいとか、同じ傾向の本を見つけたい時にはキリスト教専門店を訪れるだろう、と語った。□

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