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聖体禁じられた米カトリック下院議員が反発

 【CJC=東京】デービッド・R・オベイ米連邦下院議員(民主党)が、修道会イエズス会発行の雑誌『アメリカ』8月16〜23日号に寄稿、妊娠中絶への助成を認める法案に賛成したことを理由に、カトリック教会から聖体授与を禁止されたことに反論した。
 「妊娠中絶には反対であり、ほとんどの場合妊娠中絶が道徳的に間違っているとするカトリックの教えに同意するが、もし施行されてもそれは強制出来ないし、この社会を解体しかねない法に自分の見解を押し通すことは断わる」と言う。同議員はウィスコンシン州第7選挙区から35年間選出されている。
 オベイ議員は、昨年11月、ウィスコンシン州ラクロスのレイモンド・L・バーク司教から「司教の意向に従わないなら聖体拝領を控える」ように言われたと同誌で明らかにした。その直後、バーク司教はセントルイス大司教に任命されている。
 軍病院での妊娠中絶と幹細胞問題の「二つが特に司教を煩わすように思えた」とオベイ議員は言う。軍病院の問題では「私は、軍人の誰も妊娠中絶を求めることを望まないが、イラクに駐在中の、米国の制服を着ている女性が、どんな目的であれ軍病院を利用することを拒否する心構えがない、と司教に伝えたのだ」と語る。
 幹細胞問題では、「私の見たところでは、教会には再生医療の研究を止めることに、何百年も前にコペルニクスとガリレオが主張した地動説を抑えようとしたよりもチャンスがあるわけではない」と、バーク司教に語ったと言う。
 セントルイス大司教区報道担当は8月9日、バーク大司教は『アメリカ』誌の記事に論評を加えていない、と述べた。□

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