教界ニュース

 

ドイツの教会がビヤガーデンをオープン

 【CJC=東京】ドイツ人にとってビールはただ飲み物ではなく、「流動食」のようなもの。プロテスタント教会の中に、夏になると家族、ハイカー、サイクリスト(自転車乗り)に「食事」を供給するためにビヤガーデンをオープンしたとしても、驚くべきことではまずない実態を独idea通信が伝えている。
 ハノーバー近郊ザクセンハーゲンでは、ヨーゼフ・カルクッシュ牧師が、7〜8月の毎日曜日に牧師館で「牧師の庭」というビヤガーデンを開いた。晴天の日など、牧師とボランティア数人が、ビールなどの飲料を最大500人の客に出したこともある。地元の醸造所が週一度、約100リットルのビールを運び込む。
 ドイツのビヤガーデンには、長い伝統がある。1701年までは、聖職者が醸造権を持っていた。
 カルクッシュ牧師は、ビヤガーデンをキリスト教に関して気楽に話す機会と見る。静かにビールを楽しんだ後に、教会に戻って来た人もいる。
 ビーレフェルト近郊デトモルトのレナーテ・ニーハウス牧師は夏の数カ月間、自身のビヤガーデンでウエートレスを務めている。
 ただ同牧師の活動は、地元のパブ・オーナーやキリスト教禁酒団体からの批判にさらされている。パブ・オーナーは、牧師の二重基準を非難する。「牧師は、一方で悪魔のアルコールを非難して、聖餐式でワインの代わりにグレープジュースを使用していながら、他方では、自身のビヤガーデンでアルコールを販売する」と言う。
 また、禁酒組織『ブルークロス』も立腹、ドイツにはアルコール中毒者が230万人いることからすると、ビヤガーデンは非常に問題で無責任な教会事業だ、と批判している。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/09/01