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西側神学から脱却を、カトリック学者にWCC総幹事促す

 【ジュネーブ=ENI・CJC】ヨーロッパの神学は「脱西側」化される必要がある。それはキリスト教が南半球に地球的規模で軸足を動かしているのに対応するためだ、と世界教会協議会(WCC)のサムエル・コビア総幹事が8月31日、ローマ・カトリック神学者の集会で語った。「世界を征服する植民地化に起源を発する、優位なグローバル文化という破壊的なプライドを捨て去る時ではないのか」と言う。
 コビア氏が、欧州カトリック神学会の第5回大会で演説した際に指摘したもの。大会はジュネーブのWCC本部で開催された。
 「ヨーロッパ列強の優位な位置がその世界観を決定した。それにはヨーロッパ文明の普及がキリスト教の普及と密接に関連するという仮定が含まれている。教会とその宣教が、多くの点でこの現実の核心であった、と言うのは悲しい」と主張するコビア氏は、ケニア出身のメソジスト派の神学者。
 WCCの初代総幹事、ウィレム・ビサートフトの指摘を回顧して、「エキュメニカルな神学を栄えさせるには、脱西欧化を図らなければならない」と、コビア氏は語った。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/09/06