教界ニュース

 

聖公会、同性愛問題で報告書発表

 【CJC=東京】英国国教会(聖公会)の最高指導者カンタベリー大主教ローワン・ウイリアムズ氏が昨年10月、米聖公会の同性愛者ジーン・ロビンソン氏(57)のニューハンプシャー教区主教任命とカナダ聖公会ニューウエストミンスター教区による同性愛者の結合祝福の法的神学的意義を検討するため任命したランベス委員会が10月18日、結果をまとめた『ウインザー・レポート』を発表した。同委員会は議長をアルマ大主教のロビン・イームズ氏が務めた。
 レポートはロビンソン氏のニューハンプシャー教区主教任命を支持した53主教を非難し、聖務への参与を再検討するよう示唆した。また米聖公会が、全世界7700万人の『アングリカン・コミュニオン』(聖公会世界共同体)に連なる諸教会による「愛のきずなの適切な規制」を破ったとし、「遺憾の意を表する」よう求めている。米聖公会が、不統一をさらけ出したことを謝るべきであるが、同性愛であることを公然と認めている人を主教に任命したことで「破門」など制裁を受ける制度はない、としている。ただ同性、主教を今後認めることには自制を求めた。
 さらに、レポートは、同性間の結合を祝福する米国とカナダ教会の方針がキリスト教信仰の「正統な適用」でないとして、その停止と陳謝を求めた。
 「これは正式のものでは全くない。誰をも拘束するものではない」と、カナダ聖公会のアンドリュー・ハチソン大主教は語った。
 ロビンソン主教は、レポートを「欠陥があり不公平」と指摘した。自身の意見も聞かず、委員会のメンバーに同性愛者を加えていないのも問題だ、と言う。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2004/10/25