【ロサンゼルス=CJC】米カトリック教会の聖職者らによる未成年者への性的虐待問題で、カリフォルニア州南部オレンジ教区は12月5日までに、被害者87人と和解金支払いに合意した。
和解の内容について明らかにしないよう、裁判所が命じたにも関わらず、AP通信やロサンゼルス・タイムズ紙などが報じた所では、和解金は1人当たり平均110万ドル(約1億1200万円)と言われ、2002年に問題が発覚したボストンの性的虐待事件では昨年教区が541人を相手に和解した8500万ドル(約88億円)を総額で超えることは確実で、最高になる。
被害者は、8歳の時に教会や自宅で聖職者から性的関係を強要された男性(34)ら計87人で、和解金は長期間に及ぶ精神的苦痛などに対する賠償の意味合いを持つ。
トッド・D・ブラウン司教は、和解を「公正で情のあるもの」だとし、被害者1人1人に「許しと和解」を求める手紙を書くつもりだ、と語った。
米CNNテレビによると、過去約50年間に全米で1万件を超える性的虐待事件が教会聖職者らによって起こされている。□