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米で「クリスマス」表記めぐり政教分離論争

 【CJC=東京】市民の8割がキリスト者とされる米国で、政教分離の原則や宗教表現の自由の観点から「クリスマス」の表記や行事をめぐる論争が起きている。
 共同通信によると、公共教育の場を中心に「クリスマス」の表現を避ける“脱クリスマス”の風潮が出てきており、保守派は「クリスマスを祝わずに何のためのキリスト教か」と反発している。
 カリフォルニア州のある小学校の職員は近年、クリスマスを前にしたあいさつから「クリスマス」という言葉を避けるよう取り決めている。その代わりに「ハッピー・ホリデー(楽しい休日を)」を使うのだそうだ。「非キリスト教系児童の感情に配慮する」ことを理由にしており、政府機関や公共教育の場での政教分離原則を尊重するためだという。
 イリノイ州の小学校では、スクールバスの中でクリスマスソングを流すのを昨年から止めた。ウィスコンシン州の高校では、クリスマスカードの交換が禁止された。ただこれに反発した父母と学校側の協議の結果、授業開始前の「非公共教育時間」に限り交換が認められることになった。
 ニューヨークの大手デパート『メーシーズ』が顧客への宣伝やあいさつで「クリスマス」の表現をやめたことも話題になり、キリスト教右派などに商品の不買運動が起きている。□

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