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『神はその時どこにいたのか』=米CNNテレビでトークショー

 【CJC=東京】スマトラ沖地震とそれに伴う津波被害のあまりの悲惨さに、『神はその時どこにいたのか』というテーマのトークショーが1月7日、米CNNテレビの『ラリー・キング・ライブ』で行われた。
 「歴史的な悲劇で多くの人命が失われ、私たちはどのように神を見出すのか」と言う問い掛けに、南部バプテスト神学校のR・アルバート・モーラー校長、カトリックのマイケル・マニング司祭ら精神的指導者6人が答えた。
 番組に登場した6人の意見は様々で、神を、その下で全てのものが作られ変えられる愛の神とする人もいれば、津波を送り出した「宇宙力」であると見なす人、さらには今回の惨事に神は何らかの役割を絶対に果たしていないとする人もいた。
 モーラー氏は、権能を有する愛の神というキリスト教の概念を説明、「この驚くべき宇宙を創造した神は聖書で自分を啓示された。神は私たちを愛し、全能者として自分を明らかにする、と私たちに言われた」と語った。
 モーラー氏は、罪を通して「自然法」があり、それは重力と同様に働く、として「罪に影響されるこの驚くべき宇宙の中に、自然法があることは明らかだ。重力は私たちを救いも殺すことも出来る。そして、残念ながら、私たちは今、自分たちが南アジアにいたために涙する人々と共に涙しなければならない。この大津波はプレートの動きで引き起こされた。1個の原子であれ分子であれ、神の支配の外にあるものはない。神は愛である。彼は被造物を愛している。しかし、これらの法則は作動する」と語った。
 一方、ユダヤ教のラビ・マイケル・ラーナー(サンフランシスコの『ティックン』誌編集長は、上なる最高主権を有する支配者という神の概念が時代遅れであり無効だと主張した。「だから、ユダヤ教世界の多くの自由主義的進歩派と超教派組織の多くの人は、もはや神を天にいて罰や裁きを下す偉い存在とは見ていない」と言う。
 ラビ・ラーナーによると、神についての新しく「発展している」概念は「宇宙における療しと変革の力。宇宙をより大きな慈愛、癒しに向かわせる力」であると言う。
 モーラー氏は「キリスト者は、神が何らかの宇宙原則であると信じていない」として、「私たちは、彼が彼の言葉で自分を啓示した三位一体の人格神であると信じている。彼は、自分が誰であるかを私たちに語り、そして、どのようにしたら彼と平和を保てるかを語ったのだ。したがって、悲劇の後でキリスト者は主の名において良き業を行うことで求めに応じる。私たちは主イエス・キリストの名において良き業をなそうとしている。それは、我々がこれをなすのは、神がカルバリの丘で十字架に死に、神の力によって挙げられた自らの子を、死から生をもたらす唯一の道として送られたのだ、ということを人々に語らなければならないことを意味している。そして、私たちがキリストの名前におけるこれらの行為をする時、私たちはキリスト教という『良い知らせ』に関わる」と語った。
 カトリックのマイケル・マンニング司祭は、惨事の後カトリック者はキリストの復活への信仰を頼りに出来るだけだ、と説明した。同氏は『言葉と世界』というプログラムの主宰者。
 「私の唯一の理解は神であるイエス・キリストにある。彼は地に来た。彼は戦う人として来た。彼は病気と戦う人として来た。彼は来て、そしてサタンと戦った。彼が来て、そして自然の支配に対してさえ戦ったことを、彼が海を鎮め、また海の上を歩いているのを見て知る。彼にはそのような力があった。しかし、しかし彼は負けた。彼は殺され、そして、彼は死んだ。彼は人々が現在経験している苦悩を経験した。癌で死んだ僅か3歳の少女の葬儀の時に私はその苦悩を経験する。全てはそこにある。しかし、これがキリスト者の信仰である。私たちはその死から、彼が生き返ったと信じている。それが基盤だ。しかし人生へのその信仰から、私は、望み、勝利、および人生と共に動き始められる」と言う。
 津波が神から下された罰だったのかとの質問に、モーラー氏は、津波犠牲者の罪が津波の原因だと言うことは聖書的に認められない、と答えた。
 「創世記第3章で、原罪がこれら破滅的な出来事の原因であることを知っている。私たちは、神がこのすべて支配していることを知っている。しかし、私たちは、非常に慎重になる必要がある。私はキリスト者として仲間であるキリスト者に話している。この特定の場所で、この特定の人たちに起きたことをなぜ神が許されたかを聖書のどこかに尋ねることには非常に慎重であらねばならない」と語った。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/01/25