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編集者の取り違いか=カンタベリー大主教の津波発言

 【CJC=東京】英国国教会(聖公会)の霊的最高指導者カンタベリー大主教のローワン・ウイリアムズ氏がスマトラ沖地震・津波災害に関し英有力紙『サンデー・テレグラフ』に寄稿、「神の存在」に疑念を投げ掛けたが、これが同紙ドミニク・ローソン編集者の記事の扱い方の誤りであることが判明した。
 大主教公邸(ランベス宮殿)は「大主教の原稿本文は忠実に掲載されたが、見出しが大主教の趣旨に反して付けられた。文章を読めば、大津波で大主教が神の存在に疑問を持ったなどとはどこにも書かれておらず、かえって、キリスト教信仰は人間の苦難という問題に安易な答えを引き出さないことが分かる」とする声明を発表した。
 編集者が個人的に大主教に謝罪した、と有力紙『タイムズ』と『ガーディアン』は報じた。見出しが「議論の本質を誤り伝えたことは別として、神学的にもあいまいだった」と述べているという。
 「私は神の存在を疑う」とした見出しは世界中のメディアで増幅された。
 姉妹紙『デイリー・テレグラフ』は、誤った見出しは、十分明確に書かなかった大主教の自身の過ちだったと主張している。
 『サンデー・テレグラフ』は翌週号で、見出しを批評する読者の手紙と大主教を批判する読者の声を並べて掲載した。
 問題の見出しは同紙のウェブサイトに今なおそのままになっている。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/02/01