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「結婚解消」へバチカンが新基準

 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は、教会裁判に関する新教令『ディグニタス・コンヌビル』を2月8日公表した。結婚解消のための要件を明確にしたもの。
 CWN通信によると、219ページに上る教令は15章308項目からなっている。主に作成に関わって来た法令評議会議長のジュリアン・ヘランツ枢機卿から記者団に発表された。
 同枢機卿は、『ディグニタス・コンヌビル』が「1996年以来の長い努力の成果」とし、新しい教えを説明するものではなく、教会裁判の審判者への指針として使われるための、一種の「便覧」だと言う。
 新教令は、1936年に出された『プロヴィダ・マーテル』を更新になる。『プロヴィダ・マーテル』は1917年制定された教会法の規定を反映したもので、今回の教令は1983年の教会法に基づいている。
 ローマの消息筋は、『ディグニタス・コンヌビル』がバチカン内部で徹底的に討論された、と見ている。結婚の永続性を、教義の中でより強く示すべきだとする意見もあった、とCWN通信は伝えている。
 バチカンは、無効と宣言された結婚の数が多数に上り、特に米国で多いことに長らく懸念を表明して来た。米国だけで、全世界の無効宣言の3分の1を占めているという。
 バチカンの内部討議は『ディグニタス・コンヌビル』の出現を遅らせた可能性があるとしても、今回示されたものには、無効とするための条件を劇的に厳しくした所は見当たらない。
 ヘランツ枢機卿は、司教にとって結婚無効審判を監督し、教会法に沿ってその義務を果たしている、と保証することは義務である、と強調した。
 『ディグニタス・コンヌビル』は、結婚無効に関する教会法の全規定に関する包括的な取り扱いを示すものだ、と同枢機卿は言う。さらに『ディグニタス・コンヌビル』は教会法の規定を繰り返しているだけでなく、教会法の個条の説明や解釈、さらには実施手順に関する解説を含んでいる」と付け足した。□

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