教界ニュース

ニュースを友達にも教える

「年間数千人の脱北者強制送還」と中国の対応を米国務省報告が非難

 【CJC=東京】米国務省は「北朝鮮の亡命希望者の現況と米国の政策」と題する文書を議会に送り、昨年1年間で中国に潜伏していた北朝鮮脱出住民数千人が強制送還されたとみられると報告した。昨年10月に成立した北朝鮮人権法で義務づけられた初めての報告書。
 報告書は、中国に潜伏している脱北者数について、中国側の厳しい取り締まりもあり、2000年当時の7万5000〜12万5000人から、現在では3万〜5万人に減少した、と報告している。
 中国から北朝鮮に強制送還された脱北者に対する処罰としては、5年間の強制労働から、重い場合は、無期限の禁固刑、処刑まであり、「中国でキリスト教宣教師や活動家と幅広い接触を持った者が、最も厳しく罰せられる」との見方も紹介している。
 中国政府の対応に関しては「脱北者は全員、経済的理由に基づく不法移民」と見なして強制送還を正当化していると非難。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)による脱北者の調査を認めないなど、難民条約に違反しているとし、現状では困難としながらも、脱北者の米国受け入れ拡大に向けた方策を検討していくとしている。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/03/08