【CJC=東京】米上院本会議は3月20日、フロリダ州の植物状態にある女性テリ・シャイボさん(41)の尊厳死を認めず、逆に延命措置を講じる法案を可決した。
シャイボさんは1990年に心臓発作で倒れ、植物状態となった。夫が尊厳死を求めたのに対し、テリさんの両親は延命を主張して法廷に持ち込んだ。
夫の主張を認めた裁判所の判決を受け、18日に生命維持のための栄養補給チューブが取り外された。通常は取り外し後約2週間で絶命する。
しかし、母親がメディアを通じて「わたしの娘を助けてください」と訴え続けた。カトリック教会やプロテスタント保守派が尊厳死に反対して折、保守派を支持基盤とする共和党が一個人の延命を図る「異常な介入」を決断し、日曜日に異例の本会議を開いて法案を通過させた、と『ワシントン・ポスト』紙は報じている。□