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教皇死去はまず電子メールで

 【CJC=東京】社会とのコミュニケーションに、インターネットの利用を訴えてきた教皇ヨハネ・パウロ二世が死去した際に、その発表はまず電子メールで送信された。「教皇は今夕21時37分、教皇庁の自室で死去しました」という簡単なものだったが、それを受けた各メディアは予定原稿などあらかじめ準備していたものを一斉に流し始めた。
 教皇の死去がバチカン(ローマ教皇庁)から世界に伝えられるのに要した時間はわずか数分。教皇の容体を心配してサンピエトロ広場に集まった数千もの人たちに死去が発表されるよりも早かった。
 教皇が危篤状態になって、バチカンはジャーナリストに、正式発表に備えるように、と電子メールで通知し、全世界のテレビネットワークは待機状態に入っていた。
 メディアへの正式発表数分後、レオナルド・サンドリ大司教が、サンピエトロ広場に集まった信徒たちに、教皇の死去を告げると、イタリアの慣習にのっとり長い拍手が沸き起こったが、その様子もリアルタイムでテレビ中継された。
 教皇に関する秘密主義からすると、今回の報道は画期的なものと言える。ヨハネス二十三世が肝臓ガンで死去したことをバチカンが発表したのは、死後数日たってからだった。
 故教皇自身、インターネットを含むメディアを利用してメッセージを伝えることを躊躇してはならないという姿勢だった。今年2月の書簡でも「マスメディアは正義と連帯を伝えることができ、またそうしなければならない」と指摘していた。□

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