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米の同性愛者は新教皇に警戒の構え

 【CJC=東京】米宗教専門RNS通信によると「神のロットワイラー(戦車)」と呼ばれるほどの保守派の教皇ベネディクト十六世誕生に、「最善」を望んでいた自由派カトリック者は「最悪」の事態への警戒を強めている。ただ教皇が、特に女性と同性愛者に対して、言われるほどに教義を固守し保守的姿勢を示さないよう望むばかりだ。
 「新教皇が反GLBT(ゲイ=レスビアン=両性愛者=性転換者)理論の辛辣さを弱め、愛と抱擁の基調が聞こえれば嬉しいのだが」と、同性愛カトリック者のグループ『ディグニティ・USA』のサム・シネット会長は言う。
 しかし、同性愛者間の結婚が「家族と社会にとって破壊的」と枢機卿時代に指摘しており、同性愛行為は「本質的な道徳的弊害」と宣告していたことを考えて、息を殺して事態を見守っている人もいる。
 「今日、枢機卿たちが教皇として選出したのは、同性愛者に対し容赦なく悪意に満ちた憎しみを示す人だった」と、『全国ゲイとレスビアン・タスクフォース』のマット・フォアマン代表。自身カトリック信徒。
 カトリック者でなくても、同性愛者に対するラッツィンガー枢機卿の強硬路線は不安を抱いていた。「彼は同性愛嫌悪者として恐らくヨーロッパで最大の存在。これ以上に悪いニュースはない。彼は異端審問の時代にまで私たちを連れ戻そうとしている」と、ゲイの権利団体『ソウルフォース』のメル・ホワイト代表は言う。□

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