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教派関係を断つ米エール大学チャペル

 【ニューヨーク=ENI・CJC】米エール大学が300年にもわたるキリスト教会との関係断絶を計画している。同大学は、7月で『バッテル・チャペル』の同派との関係を打ち切る、と発表した。同大学の卒業生にはジョージ・ブッシュ大統領と父親の元大統領もいる。
 これに対し合同キリスト教会(UCC)が反発、「1701年の大学創立以来、合同キリスト教会とその歴代の会員は、教会と社会を指導する人材を、育成するというエール大学の使命に貢献してきた」と、ジョン・H・トーマス同派議長は言う。
 米国では、キリスト教会系の大学が、創設に関わった教派との結びつきを緩める傾向にあり、同大学の決定もその流れに沿ったもの。
 『ニューヨーク・タイムズ』紙4月12日付けは、エール大学が大学の信仰生活の幅を広くする方向で、1757年に設立されたチャペルが特定の1教派との関係を持たない方が良い、と決断した。
 同大学のマーサ・ハイスミス事務局次長は、方針転換が実際の所、特に学生の宗教的、霊的なニーズを満たすという教会設立と同教派の当初の目的に立ち戻ることだ、と同紙に語った。
 現実には、UCCの礼拝に出席する学生はほとんどいない、と同紙は伝えている。
 UCCのトーマス議長は、自身もエール大学神学部の出身だが、大学の計画が「私たちの歴史的な関係を有意義で尊敬されるべき方法で取り扱われていない」と言う。
 UCCは1957年に結成されたが、その始まりは、宗教上の迫害を逃れイギリスから渡って来た『ピルグリム・ファーザーズ』にまでさかのぼる。□

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