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中南米諸国で進んだカトリック離れ=読売新聞

 【CJC=東京】新教皇も選ばれるのではないか、とうわさされるほど、地域別では最多の信者数を誇る中南米だが、実態は教会離れが進んでいる、と読売新聞(電子版)が報じている。
 中南米が注目されたのは、信者数が前回、会議のあった1978年より1億5000万人近くも増えて4億6000万人と、世界のカトリック人口の43%を占めるに至ったから。しかし信者の増加は、人口増によるかさ上げで、中南米各国での全人口に占める信者数の割合は減少傾向にある。かつて国民のほとんどがカトリック信者だった国が軒並み減少し、ブラジルでは2022年にはプロテスタントを下回るとの推計もある。
 カトリック教会離れの一因とされるのが、被抑圧者の解放を目指して1960年代に生まれた「解放の神学」に対し、故教皇ヨハネ・パウロ二世は、就任当初から、教会の左傾化として批判したこと。故教皇は保守派司教、司祭を優遇した教区再編を断行したと言われる。
 行き場を失った貧困層は、プロテスタント教会に吸収され、中南米のプロテスタント信者の割合は78年の5%から、2004年には10%に倍増した、と読売新聞は指摘している。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/05/03